オリンピック競技の空手を観戦したい!楽しむためのルールを解説

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オリンピック競技の空手を観戦したい!楽しむためのルールを解説
2020年東京オリンピックでは空手が正式種目になりました。大会の開催競技であり日本発祥のスポーツでもある空手。意外に空手の試合を見に行く機会は少ないのではないでしょうか? この記事では空手のルールや観戦の準備やマナーなど空手観戦を楽しむためのルールを解説します。

試合ルール 「形」
空手の試合ルールには大きく「形」と「組手」があります。「形」は演武とも呼ばれ仮想の敵を想定して、攻撃や防御などの技を一連の流れで組み合わせたもの。勝敗を決める競技ではなく採点方式な点が「形」の大きな特徴です。

2020年東京オリンピックでは世界空手認定(WKF)のルールを採用。98種類の形の中から選択して演武を行います。

形の試合は一対一ではなく一人ごとに行い、今回のオリンピックでは体操競技と同じように複数の審判員の点数を合計する採点方式で行われる予定です。演武の採点ポイントは主に

・テクニカルパフォーマンス
・アスレチックパフォーマンス

に大きく分かれます。

テクニカルパフォーマンス(技術面)
テクニカルパフォーマンスには7つの採点ポイントがあります。

・正しい呼吸
・立ち方
・一致性
・決め(極め)
・技の流動性
・技の難易度
・技の精度

上記の技術面を総合的に判断して採点されます。

アスレチックパフォーマンス(運動面)
アスレチックパフォーマンスでは選手の運動神経や身体能力が採点の基準となります。テクニカルパフォーマンスよりもわかりやすい指標ですね。採点ポイントは以下の三つです。

・スピード
・バランス
・力強さ

テクニカルパフォーマンス、アスレチックパフォーマンスの2つの総合的な評価が最終的な採点基準となり、勝敗を分けることになります。

試合ルール「組手」
組手は一対一で勝敗を決める試合形式で行います。8メートル四方の競技場で選手は白い無地の空手着を着用し、赤帯と青帯に分かれます。制限時間は男子が3分、女子が2分。

試合は階級ごとに行われ、オリンピックでは下記の各3階級に分かれています。

<男子>
・75キロ超級
・75キロ級
・67キロ級

<女子>
・61キロ超級
・61キロ級
・55キロ級

ちなみにオリンピック以外の通常の大会では5階級で行われることが多いです。

ポイントの基準
組手では時間内にポイントが多かった方が勝利となり、8ポイント差がつけば、そこでコールドゲームとなります。ボクシングなどのセコンドがタオルを投げるようなものです。

ポイントの基準は以下の通りです。

・有効 →1ポイント
・技あり→2ポイント
・一本 →3ポイント

それぞれ、有効の場合は中段または上段への突き、あるいは打ち技。技ありは中段への蹴り。一本は上段への蹴り、もしくはマットに倒した相手への付き、となります。ルール自体はいたってシンプルなものです。

ちなみに「上段」は頭部、顔面、頸部のことで、「中段」は腹部、胸部、脇腹を指します。

試合でのペナルティ
空手のペナルティは大きく2つのカテゴリーに分かれている点が特徴です。カテゴリー1は負傷行為、カテゴリー2はそれ以外。

代表的な例は、カテゴリー1の反則は相手への過剰な接触行為など物理的なもので、カテゴリー2は場外へ故意的に出る、審判の命令に従わないなど道徳に反する行為です。

ペナルティはポイント制になっていて、繰り返すとさらにペナルティが重くなる仕組みになっています。スポーツマンシップに則った行動が求められる競技でもあります。

空手の観戦に必要な準備は?
空手の試合を見に行くために必要な準備は特にありません。気軽に観戦を楽しむことができます。野球やサッカーとは違い、太鼓を鳴らしたり、ホイッスルを吹いたりするわけでもなく、武道を静かに楽しむというスタイルで十分。

空手の試合では基本的に静かな雰囲気の中、競技が行われますが、良い技が決まればスタンディングオベーションが起きることもよくあります。

伝統のある競技ですので、見る側も礼儀や礼節は忘れないようにしたいところです。

空手の観戦にマナーはある?
先述した通り、空手は非常に礼儀や礼節を重んじる競技ですので、試合中に大きな声を出したり、ヤジを飛ばすなどの行為は基本的に場違いです。空手の試合は張り詰めた空気の中で行われますので、試合中は私語も控えた方が良いです。

ルールやマナーを守って空手を楽しみましょう。

まとめ
2020年オリンピックの開催競技でもある空手のルールや観戦のマナーなどについて解説してきました。ルールを知ることで観戦もより深く楽しめることが出来ます。

形や組手など空手の世界は奥深く、見応えがあります。空手のルールを憶えることで観戦する楽しさも増すことでしょう。

大阪市淀川にある空手道場誠空会は、年齢性別や経験に関係なく、空手に関心がある多くの方に、広く空手を指導しています。東京オリンピックで盛り上がっているこの時期、興味がある方は観戦だけでなく自分自身も空手を始めてみてはいかがでしょうか。関心を持たれた場合は、まずはお気軽に見学にお越しください。