2019/12/20
空手の流派とは?それぞれ流派の種類と特徴を解説!
2020年東京オリンピックの正式種目となった空手。長いオリンピックと空手道の歴史の中で、今まで正式種目にならなかった理由のひとつに空手道には多数の流派が乱立している、という点があります。
同じ流派内でも連盟、団体、道場が違えば同じルールを採用しているというわけでもありません。それぞれにルールも異なり、空手に対する思想の違い、連盟の違いなどもあります。
この記事では空手の流派の種類と特徴を解説致します。
空手道歴史
柔道や剣道の場合は流派が統一されていますが、空手道の場合は流派が乱立していることは先述した通り。その数は今も増え続けているのです。そんな空手道の歴史をご紹介していきます。
空手は元々、沖縄から生まれた武術です。その後、全国へと広がって今に至ります。今では日本国外も含め世界全国165カ国、約4,000〜5,000人の老若男女が空手道の道を勤しんでいます。
実は空手の起源は、文書などで残っておらず、口伝でひっそりと受け継がれてきたため正確に残っていません。そのため様々な説があり、一説ではかつて沖縄県が「琉球国」と呼ばれていた15~16世紀ごろに「倭寇」と呼ばれる海賊たちが、盛んに襲って来ていたため身を守るための護身術として生まれたと言われています。
その後、琉球王国時代は現在のような流派ではなく、地域ごとの地名を取った種類に。
・那覇の「那覇手」
・首里城の「首里手」
・泊村一帯の「泊手」
その後、明治時代に琉球国は「沖縄県」となり、一時期、空手の存続が危ぶまれましたが、大正時代ごろには学校教育にも採用され、沖縄県以外でも多く知られるようになったのです。
昭和初期には空手は海外でも知られるようになり、第二次世界大戦後からは、
・剛柔流
・小林流
・上地流
など、多くの流派が生まれ、活発に活動し初めて枝分かれしていきました。
代表的な空手ルール
空手のルール同じ空手道の中でも空手には様々ルールがあります。代表的なルールをご紹介すると
・フルコンタクト
・防具付き空手
・伝統空手
に分かれて、そこからさらに流派ごとに細分化されていきます。
フルコンタクト
フルコンタクト空手は極真空手や実践空手に代表される、「手足による顔以外の打撃攻撃制ルール」を採用したもの。直接相手に攻撃を当てて、一本を取ったりポイントを取ったり。直接体に触れる攻撃はしない寸止め空手と異なる点です。
<防具付き空手>
防具付き空手の歴史は古く、フルコンタクト空手や寸止め空手より前からあります。全国で初めての空手大会も防具付き空手ルールが採用されていました。防具付き空手は防具を身につけてフルコンタクトの打撃を行います。
防具付き空手の中でも流派が分かれ代表的な競技ルールに
・硬式空手
・伝統的防具付き空手
があります。それぞれ組手のルールも細かく異なり、硬式空手ではさらに
・久高派
・千葉派
に分かれます。
伝統空手
伝統空手は「全日本空手道連盟」「沖縄空手」が中心となっている空手道です。またスポーツ空手や競技空手と呼ばれることもあります。
直撃打撃はNGのルールでポイントは技の決まり具合で判定されます。
寸止め空手には空手四代流派と呼ばれる流派があります。
・松涛館流
80年以上の歴史がある流派で、寸止め空手の中では世界で一番有名で多く学ばれている
・剛柔流
剛柔流は開祖、宮城長順が中国南派少林拳の影響により確立された流派
・糸東流
那覇手、首里手の両方の流れを組んだ流派で、型と組手を体系的に取り入れ、空手以外に棒術・釵術も取り入れている
・和道流
柔術が発祥元の流派。そのため投技や足技も多い。昭和9年に大塚博紀により創始
伝統空手ではこの四代流派が代表的です。
まとめ
空手の流派とについて、それぞれ流派の種類と特徴を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?空手は流派も多く、その流派の数だけ細かくルールも異なります。種類・型・技の種類もたくさんあり、流派による違いもまた空手道の醍醐味かもしれません。
2020年にはオリンピックの正式種目となった空手道。これからも色々な流派が生まれてさらに乱立が予想されますので、今後も目が話せない競技です。
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